スキルアップ技術士補H19>1-3-1〜

1-3-5

気体の定圧熱容量と定積熱容量の比は、通常γと表示される。空気のγを求めるための次の実験の説明について、[ア]〜[ウ]に入れる語句として最も適切な組合せを(1)〜(5)の中から選べ。
図のようにガラス瓶にコルクの栓をし、これに断面積Aのガラス管を垂直上向きに立てた後、ガラス管にピストンの役目をする金属球を入れる。ただし、ガラス管と金属球との間には隙聞が無く、摩擦も無視できるものと仮定する。
金属球が平衡位置から移動したときの[ア]をy(上方を正とする)とすると、金属球によって閉じ込められた空気の体積増加ΔVは次式で表される。
△V=yA
また、このときの内部圧力の変化を△Pとすると、金属球に作用する力(上方を正とする)Fは
F=A△P
で与えられる。ここで、空気が理想気体であり、金属球の平衡位置からのずれが十分小さいと仮定すると、金属球によって閉じ込められた空気の平衡状態での体積avVと圧力avPを用いて
△P=γavP△V/avV
の関係が成立する。以上の式を用いるとFは以下のように求まる。
F=γyavPA2/avV
本式は、変位に比例するカで金属球が[イ]ことを意味する。したがって、金属球は[ウ]し、その周期τは次式で与えられる。
τ=2π√(mavV)/√(γavPA2)
ここで、mは金属球の質量である。この式を用いれば、金属球の周期を測定することによって、空気のyを求めることができる。
(ア)…(イ)…(ウ)
(1)平衡位置からのずれ…引き戻される…単振動
(2)位置エネルギーの増大…引き離される…放物運動
(3)平衡位置からのずれ…引き戻される…放物運動
(4)位置エネルギーの増大…引き戻される…放物運動
(5)平衡位置からのずれ…引き離される…単振動

解答例